RigExpert AA-600 – 動作説明
ブロック図: AA-600/1000/1400

このアナライザー の「頭脳」はアトメル社製 8-ビット RISCマイコンです。このマイコンで動作周波数500MHzのデュアルチャンネルの AD9958 DDS を制御して2系統ののサイン波を発生させます。2波ともLPFで帯域制限の後、波形整形をして2系統のLVDSレベルの矩形波を得ます。簡単だが良好な周 波数特性が得られる抵抗ブリッジにより負荷のパラメータを測定します。スイッチは2つのブリッジ出力を切り替えます。スイッチを通過した信号は第2チャン ネルDDSの出力とミックスされて2Khzのオーディオ信号に変換されます。そのオーディオ信号を最適レベルに維持する為に可変減衰器が用いられていま す。この信号は2KHzのBPFでフィルターされて16-ビット ADCの後マイコンに導かれます。測定周波数、DDS周波数および減衰器の関係は次表です。
サブバンド | 測定周波数 | DDS1周波数 | DDS2周波数 | 高調波次数 | 減衰比 |
1 | 0.1 … 200 MHz | 0.1 … 200 MHz | DDS1 + 2 kHz | 1 | /25 |
2 | 200 … 600 MHz | 67 … 200 MHz | DDS1 + 667 Hz | 3 | /3 |
3 | 600 … 1000 MHz | 120 … 200 MHz | DDS1 + 400 Hz | 5 | /1 |
320×240 ドットのカラーTFT表示器と6×3のキーボードは CPUに直結されています。 計測結果の保存用に128K の外付けフラッシュメモリーおよびFRAMが装備されています。搭載のUSB インターフェースチップによってPC接続が可能になっています。
ブリッジの詳細
下図は抵抗ブリッジとミキサーの接続図です。

CPU 制御のスイッチはブリッジの片側の信号をミキサーに供給します。負荷が純抵抗の50 Ωの場合、ブリッジはバランスしスイッチの位置にかかわらずスイッチの出力は同一値になります。 これによりアナライザーの校正は不要になり、非常に精度良く SWR=1に近くになります。